メニュー 閉じる

This ghetto is a dead zone for my cell.

 今日のスラング表現も、映画『グラン・トリノ』で耳にしたセリフから紹介します。

“This ghetto is a dead zone for my cell.”

(発音↑)

 場面は、教会での葬儀を終えて自宅に親戚縁者が集まっての会食シーン。ウォルトの孫娘が、携帯を眺めながらイライラして言ったセリフが今日のお題です。

その意味は?

 直訳すると「この少数民族居住地区は、私の携帯の圏外です。」というワケです。 “cell” は、”cellphone” の省略で携帯電話。ハンディーでは通じませんので覚えておきましょう。

 で、訳しにくいのが “ghetto” です。スラングではありませんが、やや差別的なニュアンスが入ります。この単語は、第二次大戦が終わるまでの一時期に、ヨーロッパで「ユダヤ人を隔離していた場所」のことですから、強烈なイメージが浮かび上がる言葉だと思います。

 つまりこのひと言で、ウォルトが住んでいる地区が、少数移民が集まっている場所であることがうかがい知れて、そんな場所に来ていることが嫌で仕方が無い、そんな台詞になっているのが今日のお題なのです。

 以上を踏まえて意訳すると、

この貧民街、携帯も繋がらないじゃないの!

ぐらいな感じになると思います。

 参考までに、スラム街 “slum district” という言葉なら知っている人が多いと思います。貧困層の居住地で犯罪率も高いイメージは共通していますが、こちらは少数『民族』のというニュアンスはありません。どっちにしても訪問先などで、不用意に迷い込んでしまうことがないように気をつけましょう。

 というわけで、 “ghetto”は、少数民族に対する差別意識を感じさせる言葉ですから、あまり使いたくないですね。知っておくだけにしておきましょう。

会話例:

Is there any area that I don’t want to stray into around here?
(このあたりでは、立ち入らないほうがよいエリアって、あるかな?)

You mean like ghetto? No, there’s no such area in walking distance.
(貧民街みたいな?徒歩圏内には、そういうのはないよ。)

コメント Welcome です♫

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。