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swamp rat

 今回のスラング表現も、映画『グラン・トリノ』で耳にしたセリフから紹介します。

“swamp rat”
(すわんぷ・らっと)

(発音↑)

 イライラがつのってしまったのか、ウォルトが外の空気を吸いに出た場面です。ここで隣の家の様子が映るのですが、何やらアジア系の人が次から次へとその家に入っていきます。

 その人たちを指して使った表現が今日のお題です。セリフ全文だと長いので、スラングの部分だけ取り出しました。

その意味は?

 ”swamp” は湿地のことです。 “swamp boat” というと、空気で浮かばせて扇風機のでかいやつを回して進むあれのことですね。で、 “rat” はネズミですから、隣のアジア系住民をさして、「湿地帯のネズミ」と呼んでいるワケですから、失礼なハナシではあります。

 でも、ジメジメした場所に集まっているネズミのイメージってなんとなく目に浮かびますよね?そのイメージを、何人もの人が隣の家に入っていく様子とを見事に重ねているのが、このスラング表現なのです。

 ”swamp rat”をスラング辞典を調べてみると「貧しいアジア人」のことと説明されているだけです。

 ところで、”swamp rat” で思い出したのは、”rabit hutch”。 その昔、日米の貿易摩擦がピークだった頃、日本人が住んでいる家のことを「ウサギ小屋」と揶揄されたことがあります。

 日本人は、ネズミではなくてウサギというだけマシ?

 いえ、そういうことではなくて、このブログの読者のみなさんには、ご理解いただけると思うのですが、英語というのはこういう表現をする言語なんですね。ある状態とかイメージを全く別の単語を使って目に浮かぶようなを表現する、そういう言語なのです。

 まあ、言われるほうは、バカにされているような感じがしますし、当時も随分とマスコミで取り上げられた記憶があります。

 でもこうして、言葉的な背景があってのことだとさえ知ってさえいれば、「その表現オモシロい」と、笑い飛ばすことができたカモ知れないハナシだったワケです。

 ちょっと古いハナシでした(笑)。

 あ、それで思い出した表現が、もうひとつありますので紹介しておきましょう。

会話例:

We can take a commuting subway instead of a taxi, just for your experience.
(タクシーじゃなくて通勤の地下鉄を体験してみてもいいよ)

Hell no. I don’t want to become like a canned oil sardine.
(ないない、缶詰のオイルサーディンみたいになるのは嫌だよ)

 いかがですか?日本語には、「すし詰め」という表現がありますが、似たような感じです。

 英語って、オモシロいですよね?

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