今回のスラング表現も、映画『ダイハード2』からのフレーズです。
“I zap any bastard that screws with me.”
(あい・ざっぷ・えにぃ・ばすたーど・ざっと・すくるーず・うぃず・みぃ)
場面は、飛行機の中です。ジョンの奥さんの隣りに座っているお上品な感じの女性との会話の中に出てきた表現です。
上品な雰囲気の初老の女性が発したフレーズなので、ちょっと笑えた場面です。手には、電気ショックを与える護身用具のようなものをもっています。
その意味は?
「私にちょっかい出すようなおバカさんには、この一撃よ」ぐらいの意味でしょうか。
”bastard” の元々の意味は、結婚していない親の間に生まれた子供の意味なのですが、なぜかこれが、アメリカでは「バカ野郎」とか「野郎」といった感じの男性を侮蔑する時のスラングに変身します。
男性を罵る表現としては、 “son of a bitch” というのもありますが、 “bastard” のほうがやや控えめな感じで、物事のやり方がずるい人というニュアンスだと思います。
これと同じような感覚で女性に対して使うのは、”bitch” と “broad” でしょう。”broad”は、最近あまり耳にしなくなったかな。でもまあ、セットで覚えておきましょう。映画のセリフで耳にしたら、このサイトでまた紹介します。
フレーズの文章に戻って、”zap” ですが、「ズバッ」とか「バシッ」という感覚的な音がでるような動作に使うことが多いと思います。テレビゲームでの「攻撃」とか、(電子レンジで)「チンする」というのにも “zap” を使いますし・・・そうそう、ザッピングという言葉は日本語にもなっていますよね。テレビチャンネルを次々と変える動作のことです。この単語は、日本語から訳そうと考えてもなかなか出てこない単語だと思います。
最後の部分の”screw”も俗語表現で性交するの意味がありますから、この一文はかなりお下品で、笑える部分でした♫
会話例:
You bastard! (ひどいじゃないのよ!)
Yeah? How did you know about my parents?
(ん?なんでオレの親のこと知っているの?)
こんなふうに、ボケて切り返すようなことをするから、 “bastard” 呼ばわりされるのかな(笑)。