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You’re bringing up the rear.

 今回も映画『スティング』から、イケてるセリフを紹介しましょう。

“You’re bringing up the rear.”

(発音)

 前回に引き続き、冒頭シーンのギャング同志の会話からです。この表現は、スラングというわけではないのですが、英語独特の目に浮かぶ系の表現だと思います。

その意味は?

 ”bring up”は、熟語で育てるという意味に使う表現ですが、ここでは、”rear(後ろ)”を育てるというよりは、こちらにつれて(持って)くるという意味でbring を使っています。

 で、”bring up the rear” は、もともとは、軍隊で用いた表現で、隊列の「最後尾につく」というときに、この表現を使ったのだとか。

 でも、僕としてはこのフレーズは、やっぱアメリカらしく、大牧場で牛の一団を移動するカウボーイのイメージなんです。最後尾についているのが “bring up the rear” ってな感覚です。西部劇をよく見た人ならイメージできると思うのですが、古すぎますか?

 というワケで、今日のお題のフレーズは、口語表現で「おまえがビリケツだ」なんて訳が成立しそうです。なんだか今回は、日本語のほうが俗語っぽいですね。

会話例:

Let me bring up the rear.
(俺が最後尾を勤めるよ)

You know there’ll be no one covering your back, don’t you?
(誰もお前をカバーしないのは、わかっているよな?)

 参考までに、このフレーズには、「しんがりを勤める」という日本語訳をあてるケースがあるようです。「しんがり」なんて、競馬をやらないと耳にしない日本語だと思いますが、日本語のほうも元々は最後尾を守る武士のことをそう呼んだのだそうな。戦場から引く際には重要なポジションだったわけで、名誉職だったらしいです。

 というわけで、本日は「ビリケツになる」、”bring up the rear” でした・・・なんかいつもと言語が逆のようで、オモシロイぞ、と。あはははは😜!

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