今日のスラング英語も、映画『ジャッカル』で耳にしたセリフから紹介します。
“All right, smart ass!”
前回の場面の続きです。なんとか、必要な情報を引き出そうとするFBIですが、切れ者のマルクイーン(リチャード・ギア)には通じません。
で、ここは取引するしかないと腹をくくったFBIエージェントから出てきたセリフが、今日のお題です。
その意味は?
後半部分の “smart ass” がスラングですが、このサイトを読んで下さっているみなさんは、もうお分かりですよね。 “ass” は、皮肉を込めて相手(マルクイーン)のことをさしています。
なので、お題のセリフを訳してみるなら、
「わかったよ、お利口さん。」
くらいで、ハマる感じがします。
表題では、2語に分けましたが “smartass” と一語で表記することも多いようです。でも、ヒアリング的にはどっちでもいいことですよね。
ところでアメリカは、司法取引が普通の国。日本的には馴染みが薄いので、アメリカ社会での常識のひとつとして知っておかないと、この場面のハナシが見えないなんてことになってしまいます。
これは要は、犯罪防止などの政府に有益な情報を提供することで、自分の刑を軽くすることができる制度です。この場面は、元テロリストに甘くしなくないFBI側と、ここぞとばかりに、有利な条件を引き出そうとするマルクイーンとの駆け引きなのです。法廷系や犯罪系のアメリカ発のテレビドラマを見ていると、こうした場面がよく出てきますので、参考まで。
会話例:
I don’t have to do the same as others, do I?
(他の人たちとあわせなきゃならない、わけではないよな?)
Why don’t you give it a try, smart ass?
(一度試してみたら?お利口さん)
それにしても、アイルランド訛りでしゃべってもカッコよく見えるリチャード・ギア・・・、シブイです。