今回からは、クリント・イーストウッド主演の映画『人生の特等席』で耳にしたスラング表現を紹介します。
“Let’s not take your sweet ass time about this.”
クリント・イーストウッドって、いつもスラング英語をクールにキメてくれますが、この映画では、野球の名スカウトとして登場です。
で、今日のお題は、映画の冒頭場面。ガス(クリント・イーストウッド)が、年齢で体のあちこちにガタが来ていることを物語る場面です。目が覚めて朝一番の用足しをするのですが、出てくるべきものがうまく出てこず、罵ったセリフが今日のお題です。
その意味は?
セリフを意訳すると、
『こんなことに時間をかけるのやめようぜ』
というワケですが、これはもちろん自分自身への語りかけです(笑)。
“take one’s sweet ass time” は、これはスラング熟語として覚えてしまいましょう。よく耳にしますし、知らないと聴き取るのに難儀しそうです。
“sweet” は、単に甘いという意味だけではなくて、口語表現で「素晴らしい」とか「満足のいく」とかという意味で普通に使う表現です。 “ass” は例によって強調しているだけですが、これによって、皮肉っぽいニュアンスが入ります。
ということで、”take one’s sweet ass time” で、『必要以上に時間をかけてしまう』という意味になります。
この映画、とても良い映画なんですが、なんとも男性的な場面からのスタートで、スイマセンです。
会話例:
You’re taking your sweet ass time on it!
(おまえ、時間かけすぎだろ)
Oh, com on, gimme a break, please!
(えーっ、んなことないよ、頼むぜ!)
そういえば、日本語にも「甘い汁」というのがありますね。 これに “sweet-ass profit” がハマるかというと・・・、うーん・・・日本語のほううには、非道徳的な意味合いが強いので、少しズレてる感じかな?
英語のスラングって、こんなふうに発想を広げてみるのも楽しいです!